ワイヤ線について
ワイヤー線は、真鍮などの導電性の高い金属線の総称で、ワイヤー放電加工機で使用されます。ワイヤー線を電極として、超硬などの硬い材料や複雑な特殊形状加工など刃物では加工しにくい金属の間に、火花を飛ばし溶解して加工します。国内外メーカーのワイヤ放電加工線において、弊社は多くの販売実績がございます。
電極線の使われ方
ワイヤカット放電加工とは、電極であるワイヤを常に供給しながら加工物である金属とワイヤ間で放電を発生させ金属を糸のこ式に溶融切断する加工方法です。
加工する金属の形状、厚さ等からワイヤ径が決定され、主に0.1~0.3mmのワイヤが使用されます。
放電により加工する金属も溶融切断されますが、同時にワイヤも放電痕(ワイヤ表面が溶けて飛び散った痕)が形成され消耗してしまいます。
消耗されたワイヤは、強度不足等により張力を張る事ができなくなってしまうため、常に新しいワイヤが供給されます。連続した放電加工ができるようにボビンに巻かれた形状で販売しています。
電極線の種類
主な電極線には黄銅ワイヤとコーティングワイヤがあります。
銅と亜鉛の合金である黄銅は放電性が良い合金です。亜鉛濃度が高まるにつれ放電性は良くなりますが、展延性が悪くなるため、細いワイヤに加工することが難しくなります。製品性能と加工性のバランスから亜鉛組成が35~40%の黄銅が広く使用されています。
単層構造では、様々な特性に限界があるため、機能追及型のワイヤとしてコーティングワイヤが存在します。現在市販されている主なコーティングワイヤは亜鉛被覆タイプと拡散タイプの2種類です。